2009年センター試験 第2問 問3
帯電した棒をさらに近づけた時の振る舞いと、指で金属板に触れたときの振る舞いを答える問題です。
帯電した棒をさらに近づけるということは、コンデンサの極板間の距離が短くなるということに相当しますよね。コンデンサの容量は極板間の距離に反比例しますから、つまり容量を大きくしたのと同じです。
コンデンサにチャージされる電荷は ですから、電圧が同じなら容量が大きくなると溜まる電荷はさらに大きくなります。つまりは大きくなります。そしてを大きくするためには、真ん中のI型の部分で収支を合わせないといけません。今の部分からの部分へ正の電荷が持っていかれますので、負の電荷が残るという感じです。
つづいて、指で触れた場合の振る舞いです。
指で金属板に触れるということは接地する、グランドにショートするということと同じです。まぁ、実際には有限の抵抗値を介していますが。
絵に描いたとおりで、下側のコンデンサには電圧がかかっていません。先ほども書きましたが、コンデンサにチャージされる電荷はになりますので、ならです。したがって箔の部分には電荷がなくなり、箔は閉じます。
2009年センター試験 第2問 問2
箔検電器に帯電した棒を近づける問題ですね。
動画での考え方がいちばんわかりやすいかと思いますが、ここではコンデンサを使った等価回路もどきを元に解いてみたいと思います。
それぞれ問題の絵の等価回路もどきだと考えていただければいいのですが、まず帯電した棒を近づけたときの箔の部分の電荷がゼロだとすぐわかるのでそれを書き入れます。そしてそのときの金属板にたまった電荷はQと与えられているのでそれを書きます。また、コンデンサなので逆側には-Qがたまっています。棒が負に帯電しているというのは等価回路もどきでは接続している電源により上側に負の電圧がかかっているようなもんなので、Qは正とわかります。
あとは、左の絵に戻ってもらって、電荷Qが真ん中のI型の部分に散らばりますので最初に与えられた電荷Q'も正だとわかります。この等価回路もどきと完全に同じだと仮定すればQ=Q'になっていることになりますが、まぁ、そんな完全な等価回路ではありませんので。
2009年センター試験 第2問 問1
2009年センター試験 第1問 問6
力学的エネルギーと電気エネルギーの変換の問題ですね。
秒間で、という条件を導入して解いていますが、もっと一般的に秒間でとしてもよかったですね。ま、同じことなんですが。
動画では重力加速度をあっさりと置いてしまいましたが、こういう丸めはできるだけ後回しにしたほうが無難でしたね。
計算の過程を再度まとめますと、 秒間に失われる位置エネルギーを 、発電される電力量を とすると、求める値(変換効率)は
2回丸めてますが片方が切り捨て、もう片方が切り上げなのでほぼ等しい答えになっています。まぁ、試験本番ではちゃんと計算するほうが無難かもしれません。
2009年センター試験 第1問 問5
波動、定常波の問題ですね。どういう定常波ができるかがわかれば一瞬で解ける問題ですが、すぐイメージできますか。両端は腹と決まればずっと腹だし節と決まればずっと節になります。その条件を満たすように腹と節が1つずつ増えていきます。
あと、問題の状況で筒の一番奥がなぜ節になって、開いているところがなぜ腹になるか、とかはどうでしょうか。波動は基本的に(光とかは特殊ですが)媒質の振動が伝わっています。媒質の振動が自由な境界は腹になり、固定された境界では節になります。解りやすいものとしては、弦に発生する定常波は両端が節になりますが、それは弦が固定されているからです。
問題のケースで筒の一番奥がなぜ節になるかというと、音波は疎密波ですから媒質である空気が左右に振動するわけですね。で、筒の一番奥だと壁がその振動を妨げて左右に振動できません。ということは、波動の媒質としては固定されていることになりますから、当然節になるとわかります。
じゃ、別の例でプールに定常波ができたらどうなるでしょうか。